うすいの気まぐれな日記

手話、聴覚障害、マイノリティなどなど

想像力を働かせるということ

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とあるカフェへ。

ランチでもディナーでもない時間帯に入ったので、店内には私と友人の他、4名。このカフェは個室が一つあり、4名が入っていました(靴を脱いで入る個室なので、靴が4足置いてありました)。

 

友人から「そういえば、あの個室、静かなんだよね」。耳が聞こえない私は「え?静か?」とあまり気に留めることなく目の前のスイーツを美味しくいただいていました。

どうやら、妙な静けさが気になるようです。確かに個室はカーテンみたいなものがあるので、中が見えません。

 

「おかしいよ、もう少し話し声が聞こえたっていいはずなのにね」と友人。

 

「いや、もしかして、手話で話してるんじゃない?」と私。

 

果たして、中にいる4名はどういう人なのでしょう。しばらく私たちは気になりながらも雑談しながらスイーツを楽しみました。

 

あの個室、ろう者かなと少しばかり期待していましたが、残念。違っていました。

普通に、聞こえる人たち4名が個室から出てきました。普通に、声で話していました。

 

 

さっきの妙な静けさ、きっとおそらく、全員がスマホをいじっていたタイミングかもしれません。

それにしても、「もしかして、耳聞こえない人なんじゃない?」という想像は、一般的にどのくらいの人が思い浮かべるものなのでしょう。

 

店員が話しかけても反応のないお客さん、「もしかしたら耳が聞こえないかも」という想像ができる人はどのくらいいるのでしょう。

そして、想像ができる人の共通点としては、「過去に耳の聞こえない人に会ったことがある(見たことがある)」「手話を習ったことがある」。

 

そういう人が増えたら、きっと難聴者や中途失聴者にとって少しはホッとするかもしれません。話しかけられたことに気付けず、無視されたという誤解を招かずに済む。これがどれくらい、心理的にとてもラクになれることか。

私自身も、できるだけ接する相手がどういう人なのか、常に想像力も時にはフル稼働しながら対応してみよう、と思ったのでありました。

 

スイーツ、ごちそうさまでした。