ハイブリッドな生き方
先日、子連れファミリー定番のサファリパークへ行ってきました。幼い時に行って以来、数十年ぶり(当時の記憶では、怖かった!の一言に尽きます)。
車に乗って動物の住まいに立ち入りながら(スミマセン、と心の中でつぶやきながら)、ライオン、シマウマ、キリン…といろいろな動物を見て回る公園。
大きなあくびをするカバさん、猛烈なアプローチをするトラさんもいて、自由気ままに過ごしているのを見ていると、こちらも「ああ、のどかだなぁ」。
(バスの中の音声解説は、主催者が手話通訳してくださいました。でも、ろう者の皆さん、手話通訳を一部だけ見て、バスの外の動物に釘付け状態。聞こえる人も同じなのかしら。動物を見ながら、解説一つずつ耳に入るものなのかしら?)。
すると、途中で「ハイブリッド動物」に出会いました。シマウマとロバから生まれた混種が一頭。一つの群れから離れ、仕切られた柵の中で過ごしていました。
同じ群れに混じると、攻撃されてしまうからとのこと(これも、解説の手話通訳がなければ知らなかった)。
一つの群れをよく見ると、少なくとも3種以上の動物がいたにも関わらず、ハイブリッド動物だけ敢えて別々にさせているあたり、なんだか人間の世界と似ているなぁと感じてしまいました。
攻撃されてしまう、攻撃してしまうのは動物ならではの本能でしょうか。
しかし、人間は理性を備えて生まれてきた存在でもあり、本来ならハイブリッドのような生き方も受け入られたらと思うのですが、実際にはお互いが「排他的」になってしまう場面も見かけます。
手話と日本語、それぞれの言語が持つ文化は異なるけれど、日本という土台で生まれて育ってきた以上、ハイブリッドな考え方もあっていいはずなのに「聴者に合わせているのか」「ろう者の気持ちを理解していない」というような意見も散見。また、「ろう者はどうせ耳が聞こえないんだから、能力もその程度でしょ」と低評価してしまう事実も。
でも、実は二極化することの方が難しく、融合させながら考え、話し、聞くことが共に生きるための一歩になります。
人が人を蔑むような出来事を、間近に聞くたびに、見るたびに「もう少し何とかならないかな」と思っているから、サファリパークでも考え込んでしまったかも。
「生きにくさ」から「生きやすい」に、少しでもいいから変えていきたい。
ハイブリッドな生き方、これからですね。
(とても綺麗な肌に立ち位置になっていませんか。ナデナデしたくなります)